現場が終わってから事務机に向かい、気づけば夜の22時。見積を書き、写真を整理し、メールを返し、案件を台帳に打ち込む。設備業の社長や一人親方なら、この時間の使い方に覚えがあるはずです。
ある設備メンテナンス会社(以下A社)は、この事務をまるごと外注し、月170時間を空けました。事務スタッフ約1人分の時間です。採用も教育もしていません。
この記事では、次の3点をお伝えします。
- ✓設備業の事務がなぜ社長から離れないのか
- ✓A社が何を外注して170時間を空けたのか(業務別の具体数字つき)
- ✓自社で何から手放せばいいのか
なぜ設備業の社長は事務で潰れるのか
設備業の事務は、1件あたりが重いという特徴があります。A社の実数で見ると、こうです。
- ・見積書の作成:1件40分
- ・写真報告書の作成:1件30分
- ・案件の登録・管理:1件15分
- ・メール対応(受信・案件の振り分け・保管):1日2時間
これが月にどれだけ積み上がるか。A社の場合、見積109件、写真報告書87件、案件登録63件。1件ごとに「どの現場の、どの設備か」という判断が要るため、知識のない人にそのまま渡せません。
採用で解決しようとしても、設備の見積や工事写真を理解できる事務員はそう見つかりません。結局、現場を一番分かっている社長や職人が事務まで抱える。これが長時間労働と属人化を生む構造です。
見積書の作成
1件40分 × 109件/月
約45時間/月
写真報告書の作成
1件30分 × 87件/月
約39時間/月
案件の登録・管理
1件15分 × 63件/月
約16時間/月
メール対応
1日2時間 × 毎日
約37時間/月
合計 ≒170時間/月 (=事務スタッフ約1人分)
事務を外注して「月170時間」空いた実例
A社が外注したのは、上の4業務です。外注後、1件あたりの時間はこう変わりました。
見積書の作成
1件40分 → 15分
写真報告書の作成
1件30分 → 3分
案件の登録・管理
1件15分 → 0分
メール対応
1日2時間 → 20分
薄いバー=任せる前/濃いバー=任せた後
過去データから工事費・送料・諸経費を自動で算出するので、見積は確認と微修正だけ。現場写真をAIが読み取ってExcelの報告書に流し込むので、写真報告書は1件3分。案件はGoogleドライブと管理ツールへ自動で登録されるため、手入力がなくなりました。
合計すると、月およそ170時間。事務スタッフ約1人分の時間が、採用も教育もなく空いた計算です。空いた170時間で、A社は社長と現場スタッフが判断業務と現場対応に専念できる体制に移りました。
自社だと何時間空くのか、知りたい方へ。
現状の事務量をもとに概算をお出しします。
「代行」と「自動化」の違い ── 設備業はどちらが向くか
事務代行サービスは世の中に数多くあります。ただ、一般的な事務代行は「設備業の事務」を前提にしていません。設備の見積の組み方、工事写真の撮り方と報告書の体裁、案件管理の流れ。ここが分からないと、結局こちらが手取り足取り教えることになります。
Ignite Opsは、現場の業務を理解した上で、自動化ツールとセットで事務を引き受けます。つまり代行と仕組み化の両方です。仕組みが入るほど1件あたりの時間が減り続けるので、2回目以降の負担が軽くなっていきます。
何から外注すればいいか
すべてを一度に手放す必要はありません。最初に外注すべきは、時間が読めず、属人化している業務です。具体的には見積書と写真報告書。この2つは1件あたりの負担が大きく、効果がすぐに体感できます。
外注を始める前にやることは1つだけ。「いま自社で、どの事務に何時間使っているか」を1枚に書き出すことです。これがあれば、どこから手放すと一番効くかがはっきりします。
写真報告書から手放したい場合は、工事写真の報告書を「送るだけ」にした実例(1件30分→3分)で具体的な進め方を書いています。LINEで受けた依頼の管理はLINEの案件管理を自動化した実例(転記15分→0分)が、見積の時短は工事見積をAIで1件40分→15分にした実例が参考になります。
まとめ
- ✓A社は事務の外注で月170時間=事務スタッフ約1人分を空けた
- ✓見積40分→15分、写真報告書30分→3分、案件登録15分→0分という具体的な短縮
- ✓設備業に効くのは、現場を理解した代行+自動化
事務に追われて現場と経営が後回しになっているなら、まず何を手放せるかを一緒に整理しませんか。自社の事務量から、空く時間の概算をお出しします。
