「工事の見積、ChatGPTで速く作れないか」。1件に何十分もかかる見積を前に、そう検索した一人親方は多いはずです。先に結論を言うと、AIで見積を速くすることはできます。ただし、ChatGPT単体では足りません。
ある設備メンテナンス会社(以下A社)は、見積作成を1件40分から15分にしました。月に作る見積は109件。使ったのは汎用のChatGPTではなく、自社の過去データから金額を算出する仕組みです。
この記事では、次の3点をお伝えします。
- ✓なぜ工事見積は1件40分もかかるのか
- ✓ChatGPTだけで工事見積は作れるのか(正直な答え)
- ✓AIで見積を速くする前にやる、たった1つの準備
なぜ工事見積は1件40分もかかるのか
見積は金額を書くだけの作業に見えて、実際は手数が多い。過去の似た案件を探し、工事費・送料・諸経費を都度計算し、品目を書き出し、体裁を整える。この一連で、1件あたりおよそ40分かかります。
A社の場合、これが月に109件。単純計算で月45時間が見積に消えていました。一人親方なら、これを現場が終わった夜にやることになります。
過去の似た案件を探す
12分
工事費・送料・諸経費を計算
15分
品目を書き出す
8分
体裁を整える
5分
合計 約40分/件 × 月109件 = 約45時間
ChatGPTだけで工事見積は作れるのか
正直に答えると、ChatGPT単体では「使える見積」はできません。理由は1つで、ChatGPTはあなたの会社の単価も、送料も、過去の見積も知らないからです。一般論で金額を出すので、それっぽい数字は返ってきますが、現場で出せる金額にはなりません。結局、手で直すことになり、時短になりません。
効くのは、AIに「自社の過去データを参照させる」ことです。A社が使ったのは、過去見積と単価のデータから金額を自動で算出する仕組みで、これはClaude Codeで構築しました。出てきた見積は確認と微修正だけ。だから1件40分が15分になりました。
ChatGPT単体に頼む
- ✗自社の単価・送料を知らない
- ✗過去の見積を参照できない
- ✗「それっぽいが使えない」金額になる
- ✗結局、手で直すので時短にならない
過去データ連動のAIシステム
- ✓自社の過去見積・単価から算出
- ✓送料・諸経費も自動で反映
- ✓出てきた金額は確認・微修正だけ
- ✓A社はClaude Codeで構築
40分 → 15分
「自分でAIを使う」より「仕組みごと任せる」が速い理由
では自分でAIを使い込めばいいかというと、そこにも壁があります。自社の単価表を整え、過去見積を読み込ませ、設備の様式に合うプロンプトを試行錯誤する。この準備とメンテナンスが、結局それなりの手間になります。本業は現場であって、AIの調整ではありません。
設備の見積を理解した仕組みごと任せれば、過去データの整備も様式の調整も済んだ状態で使えます。あなたがやるのは、出てきた見積を確認することだけ。使いこなす側に回らなくていいのが、続けられる理由です。
AIで見積を速くする前にやる、たった1つの準備
どんなやり方を選ぶにせよ、効果を決めるのは1つです。過去の見積を「品目・単価・送料」で1か所に集めておくこと。AIは、参照できるデータの分しか正確になりません。
逆に言えば、過去見積さえ揃っていれば、そこから自動で金額を算出する仕組みはすぐ効きます。まずは手元のExcelや過去の見積書を、1つのフォルダにまとめるところから始めてください。
自社の見積、1件に何分かけていますか?過去データは揃っていますか?
現状から、自動算出でどこまで速くなるかの概算をお出しします。
まとめ
- ✓工事見積はAIで速くできるが、ChatGPT単体では自社の数字を知らず使えない
- ✓効くのは過去データ連動の自動算出(A社はClaude Codeで構築・1件40分→15分・月109件)
- ✓効果を決めるのは、過去見積を1か所に集めておくこと
見積だけでなく、事務をまるごと外注して月170時間を空けた実例、工事写真の報告書を「送るだけ」にした実例、LINEの案件管理を自動化した実例もあわせてご覧ください。
まずは自社の見積が1件何分かかっているか、過去データが揃っているかを教えてください。自動算出でどこまで速くなるか、概算をお出しします。
